Microsoft Fabric のデータエージェントを Copilot Studio に「子エージェント」として追加し、Teams から日本語で質問してみました。Fabric の集計結果と SharePoint の社内文書を1つの回答にまとめる構成を、設定手順と注意点(2026年8月時点の画面)とともに紹介します。
対象:Fabric データエージェント × Copilot Studio
この記事でわかること
- Fabric のデータに、Teams から日本語で質問できるようにする手順
- 「数字は Fabric(構造化データ)」「決まりごとは社内文書(非構造化データ)」を1つの回答にまとめる構成
- 押さえておきたい注意点
全体像:Teams → Copilot Studio → Fabric データエージェント
| Teams 質問する |
→ | Copilot Studio 親エージェント(振り分け) |
→ | Fabric データエージェント(子エージェント) → レイクハウス 数字:SQL を作って集計 |
| → | ナレッジ:SharePoint の文書 決まりごと:出典つきで引用 |
- Fabric データエージェント:Fabric のデータに自然言語で質問できる機能(GA)。SQL を自動で作って集計する。読み取り専用で、権限はそのまま適用される
- Copilot Studio:Fabricデータエージェントを「子エージェント」として接続し(この接続方式はプレビュー)、SharePoint の文書と組み合わせる
📘 出典:Fabric データ エージェントの作成 / Microsoft Copilot Studioでデータ エージェントを使用する (プレビュー)
検証環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| データ | 生産・品質データ(レイクハウスに4テーブル)+ SharePoint の文書2件 |
| Fabric | F2 容量(東日本リージョン) |
| Copilot Studio | 標準のエージェント |
| 利用チャネル | Microsoft Teams |
Fabric 側の準備(データエージェントの作成と公開)
① レイクハウスにテーブルを用意
② データエージェントに「指示」を書く
③ 「クエリの例」を登録
④ テストして「公開」
Copilot Studio 側の設定(子エージェントとして追加)
⑤ エージェントの指示で「使い分け」を書く
⑥ ナレッジに SharePoint の文書を追加
⑦ Fabric データエージェントを接続
- 手順:「エージェント」タブ →「+ エージェントの追加」→ Microsoft Fabric → 接続 → データエージェントを選択 → 説明を書いて追加
⑧ Teams に公開
- 手順:エージェントを「公開」→「チャネル」→「Teams と Microsoft 365 Copilot」→「チャネルの追加」→「Teams でエージェントを表示」で、Teams から使えるようになります
📘 出典:Microsoft Copilot Studioでデータ エージェントを使用する (プレビュー) / Microsoft Copilot StudioでツールとしてFabricデータエージェントを消費する
結果:Fabric のデータと社内文書を1つの回答で返せた
| 確認項目 | 結果 |
|---|---|
| Teams から質問して、Fabric の集計結果が返る | 確認できた |
| 数字(Fabric)と決まりごと(SharePoint)を1つの回答にまとめる | 確認できた(文書は出典つき) |
| 日本語で質問・回答 | この環境では日本語で回答が返った(公式には「英語以外の言語をサポートしていません」と記載) |
押さえておきたいポイント(プレビュー・コスト・データの扱い・権限)
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 🧪 プレビュー | プレビューなのは、Copilot Studio に子エージェントとして追加する方式(Fabric データエージェント自体は GA)。新しく「ツールとして追加する方式」も公開されている |
| 💰 コスト | Fabric 側はデータエージェントの処理で容量(CU)を消費。Copilot Studio 側(標準ハーネス エージェント)は、M365 Copilot ライセンスを持つ人が Microsoft 365 チャネルで使う場合はライセンスの対象となり、Copilot クレジットは課金されないと記載されています(ライセンスがない人の利用や、Microsoft 365 以外のチャネルでの利用は課金対象)。 |
📘 出典:データ エージェントの従量課金 / GitHub Copilot ハーネスを使用してエージェントのコストを管理する|現在のCopilot StudioでCopilot クレジットを消費するもの / Microsoft Copilot StudioでツールとしてFabricデータエージェントを消費する
まとめ
- Fabric データエージェントを Copilot Studio につなぐと、Teams から日本語で Fabric のデータに質問できた
- SharePoint の文書と組み合わせると、「数字」と「決まりごと」を1つの回答で返せる
- コツは「指示で言い方と列を対応させる」「説明文を具体的に」
TED にご相談ください
東京エレクトロン デバイスでは、Microsoft Fabric と Microsoft 365 Copilot/Copilot Studio の導入・活用を支援しています。「Fabric の使い方がわからない」「社内文書と組み合わせたAI-Agentを作りたい」といったご相談も気軽にご相談下さい。
本記事の内容は執筆時点(2026年10月)の情報および筆者の検証環境での結果に基づくものです。画面は 2026年8月時点のものです。Microsoft 製品の仕様・価格・提供状況は予告なく変更される場合があります。最新情報は Microsoft の公式ドキュメントをご確認ください。また、本記事は筆者個人の検証結果であり、Microsoft の公式見解を示すものではありません。登場する企業・人物・データはすべて架空です。
参考情報
- Fabric データ エージェントの作成
- Microsoft Copilot Studioでデータ エージェントを使用する (プレビュー)
- Microsoft Copilot StudioでツールとしてFabricデータエージェントを消費する
- Fabric データ エージェントのテナント設定を構成する
- データ エージェントの従量課金
- GitHub Copilot ハーネスを使用してエージェントのコストを管理する
著者プロフィール
|
橋本 悠矢(東京エレクトロン デバイス株式会社 TSG2Gr/AIエンジニア) Microsoft Copilot/Copilot Studio/Microsoft Foundry/Microsoft Fabric を使った AI エージェント開発と、お客様の内製化支援を担当しています。前職は鉄道の信号・通信設備の保守。現場で独学した AI・クラウド・プログラミングを生かし、在庫管理と予知保全の仕組みを内製しました。 現場主導のAI活用と業務変革の推進の「伴走役」を目指しています。 🏆 2026年 Microsoft Top Partner Engineer Award(AI Business Solutions 部門)受賞 📰 インタビュー:DXは「作ってもらう」から「自ら創る」時代へ(PR TIMES STORY) |